TAI-CHI-CHUAN

ネズミがお米を愛するみたいに

『聴く中国語』という雑誌の3月号を買った。『中国語で聴いてみよう!24式太極拳』という記事があり、套路(型)の発音が付属のCDで聴けるからなのだが、表紙がいっこく堂で、出来ることならこちらの方を買いたい気分だったが、そうもいかない。 去年の4月からラジオの中国語講座を聴いているのだけど、切っ掛けは太極拳の套路を中国語で言える様になりたいということだった(のだが、忘れていた)。一年前にこの号があったら、ラジオで勉強することもなかっただろう。ラジオを聴いているだけではちっとも喋れないままだが、多少耳が慣れた気がする。 まだ太極拳以外のところは殆ど読んでいない(と言うか、読めない)けど、中国で流行った歌の話が面白そうだ。『老鼠愛大米』というラブ・ソングを取り上げているのだが、「像老鼠愛大米」で「鼠が米を愛するように」という意味で、深く愛している様を表現しているらしい。Googleなどで検索すると日本人にも好評の様だが…皆さん「そんな、アホな(笑)!!」って突っ込み入れなくていいんですか? 一見コミカルなタイトルとはうらはらに、切なく胸を打つラブソングです。ネット上に発表されて人気に火がついたこの曲。中国人の女の子に恋をしている方は、覚えて歌えば彼女の心をゲットできるかも!? と書いてあるが、日本人の女の子の心はゲットできそうにありませんな。

『世界に一つだけの花』ではなく

(続き) 『総合格闘技』戦でそれぞれの武術そのものの優劣は決められないなんて言えば、一見、「個性が大事だ。優劣を重視するのは間違い」という感じの、ちょっと前に流行ったあの歌の歌詞の様だ。でも、武術を用いるときに優劣はどうでも良いなんてことはあり得ない。「あるルールを設定したときの優劣は、そのルールに対する適応度の差でしかない」と言っているのである。 『総合格闘技』が殴っても、蹴っても、掴んでも、投げてもよくて、関節技も使ってもいいなら、後はどうルールを広げればいいんだい? 太極拳が真価を発揮すると考えられていた状況とは何なのか。この本によると、太極拳は相手が複数で、しかも武器を持っている状況を想定しているということらしい。それだけではない。自分も可能な限り武器を用い、素手で闘うのは止むを得ないときだけという。 結構、衝撃的だ。太極拳を愛する皆さんの怒る様子が目に浮かぶ様である。でも私は、その考えは中国の人の発想として納得出来る気がする。例えば以前、『太極十年不出門』の解釈について書いたが、精神論を打ちたがる日本人とは違って、中国の人はもっと実利的、現実的に物事を考えるのじゃないかと思うのだ。 他にもなかなか面白いことが書いてあるのだが、あまりネタをばらすのもどうかと思うので、この位で。ところで、『世界に一つだけの花』を日本のアイドルNo.1であるSMAPから聞かされることに、物凄く違和感を感じるのは私だけなのだろうか…

相手の土俵

ここ数年、大晦日は格闘技番組が目白押しだ。特に格闘技好きという訳でもなく、実況席の女性タレントのはしゃぎ様を見ると「なんだかなぁ」とか思うのだが、『紅白』もまた面白くなさそうだし、どうにか零時までに終わらせたい大掃除をしながら、その手の番組を観ていた。 健康とウンチク・ネタのために太極拳を続けているが、『格闘技』として太極拳はどうなのかというと、私の戦闘能力が上がったということは…ないな。一般的なイメージでも『使えない武術』ナンバー・ワンじゃないだろうか。でも「それは武術として取り組んでいないからで、奥義を究めれば太極拳こそ最強である」と考える人達もいる。私としても、出来ることならそうあってほしいと思う。自分が全然強くならなくても、その方が精神衛生上よろしい。 太極拳を含む中国武術が最強だとするとK-1やPRIDEを席巻してもよさそうなものだが、実際はそうなっていない。空手系の選手は善戦しているとは思うけど、闘っている様を見ると「あれは空手なの?」という疑問が湧いてくる。正拳突きはどこに行ったのだろう? そういえば、『相撲最強説』というのもあった様な… この年末に、それらの事について書いている『武術の構造 もしくは太極拳を実際に使うために』という本を読んだ。なかなか面白かった。『武術』を修行している人は拒否反応を示すかもしれないが、私は著者の主張は至極真っ当だと感じた。簡単に言うと、こういうことだろう。 総合格闘技の競技で武術系の選手が勝てなかったり、スタイルがボクシングやムエタイのものになるのは訳がある。スタイルはルールが決めるのである。ルール(想定状況)に一番適合したスタイルが一番強い。ルールが変われば、スタイルも変わる。『総合格闘技』戦でそれぞれの武術そのものの優劣は決められない。 確かに。ボクシングやキック、ムエタイの選手が先に存在して、それをリングに上げた訳じゃない。それぞれのリングのルールで最適化を繰り返したものがボクシングやムエタイなのだから。そして、想定状況が近いそれらの『総合格闘技』への適合度は高くなる。 (続く)

闘え!ヤマメちゃん

今日で10月も終わり、サントリー烏龍茶の『iPodプレゼントキャンペーン』も終了となった(←20日までだったらしい)。16本買うとiPodが当たるかもというもので、偶々1本買ったので登録してみたものの、禁漁で釣りに行かなくなったのでコンビニでお茶を買う事もなくなって、結局ポイントが貯まらず。 ポイントが貯まるとカンフー大会に出場出来て、勝てばiPod が貰えるという設定だったのだが、『ヤマメ』と名付けられた我がキャラクターは修行が間に合わなかったというわけだ。この成長の遅さから想像するに、このキャラの使うカンフーはやはり太極拳であろう。 銭育才著『太極拳理論の要諦』に、「太極十年不出門」(太極拳を始めた人は、十年以内は他流試合をしない)という諺が説明されている。日本人の武道、武術、格闘技に対する感覚では、高い精神性を理解するまでは粗暴な行動をするのでそれを戒めているのだと思ってしまうが、違うらしい。 つまり、同時に別々の拳法を始めた何人かの人が他流試合をする場合、大体十年を越えない内は太極拳を練習する者が勝つ可能性が少ない、と考えられていました。負けると太極拳の優位性に対する信念が動揺し、練習を止め、せっかくの何年かの努力が水の泡に帰する恐れがあります。ですから、師がなかなか他流試合を許さなかったのです。 (銭育才著『太極拳理論の要諦』) そう聞くと、十年間使えないのに護身の為に太極拳を習っていた昔の人って不思議ですな。師匠がよっぽど強かったということか。

事件は現場で

楽天に出ている太極拳のTシャツ。 それって、チョークで書いた…。最後まで闘い抜いたのね。 前と後のデザインは逆なんじゃないのかと思った私は『モダン』ではない?

TABA.TV − この人を見よ −

「太極拳」ネット仲間、TABAさんのサイトがリニューアルしたので紹介をば。 ・TABA.TV 踊る阿呆館 ・TABA.TV 観る阿呆館 「踊る〜」が太極拳関係、「観る〜」が以前のメインで、このリニューアルで『両A面』扱いになった模様。(今のところ、阿波踊りとは関係無さそうである。) 私も同時期に太極拳を始めたのだが、それはもう、私なんぞとは取り組む姿勢が全然違うのである。はっきり言って、激しい。十年続けてやっと門に至ると言われる太極拳。(そして、修行は生涯続く。)それも真剣に取り組んでのことだろうが、TABAさんなら本当に十年で門まで行けそうだ。コンテンツはまだ出そろっていないが、今後ますます期待の太極拳サイトである。 TABAさんはシナリオ・ライター(志望というべきなのか?)でもあり、手がけた台本が3月に上演されているのだが、私は地方住まいなので残念ながら観ていない。三谷幸喜がお好きとのこと。自分も大河『新撰組!』は毎週楽しみにしているし、『合言葉は勇気』は大好きだったなぁ。

少林寺的食事風景

少林寺、恐るべし。 ・少林寺の食事風景 ここにでてくる『今週の当番』とは、のりたまの当番のことですな。でも、七味当番とか、胡椒当番とかは有りそうな…

カモかも

先日、気になる存在と書いた古武術家の甲野善紀氏のウェッブ・サイトを観てみると、直球ど真ん中な本が出たことが分かった。 『中国武術で驚異のカラダ革命』 これは探さねば。もう完全に『鴨』である。 参考リンク: 松聲館

ダンスと武術

今日2004年3月17日の朝日新聞に、『「他者」を感じる、身体の声に耳傾ける… ダンサー、武術に熱視線』として、コンテンポラリーダンスの振付家やダンサーが、カポエイラ、中国武術、日本の古武術など、各武術に刺激を受けて取り入れているという記事が載っていた。正直、前衛的なダンスのことはよく分からないのだけれど−− 紹介されている一人山田うんというアーチストは、私の通う太極拳教室でも話題の、最近テレビや書籍でよく登場する古武術家、甲野善紀氏の道場に通っているとのこと。甲野氏の古武術は、太極拳理論にとても近い様でありながら、正反対の様でもあり、とても気になる存在だ。 太極拳は『格闘技』として誕生して当然現在もそうであるが、一般的には『健康体操』というイメージを持たれている。また、『踊り/舞』の様にも見える。何れか一つが正しいというのではなく、太極拳は健康体操であり、格闘技であり、ダンスでもある、ということだと思う。記事中の神戸女学院大学内田樹教授の言葉「武術は身体の感度を上げ、他者が送る微妙な『信号』を五感を超えて受信する力を高める」は太極拳にもよく当てはまり、格闘技と健康体操とダンスの関連性をいみじくも表現している。

不思議な太極拳

不思議な商品を発見。 どのあたりが太極拳なのか謎。「 この商品に関する感想、および質問をお書きください」とあるので、訊いてみるべきか。