毎週一、二日太極拳の教室に通って、もう一年以上経った。『太極拳』と聞いて思い浮かべるのは、中国の公園でご老人たちが集団でゆっくり動いている様子ではないかと思うが、あれは『套路』という型の練習で、自分が習っているのは、日本在住の楊名時氏の二十四式の套路である。中国政府の制定拳である簡化二十四式と大体一緒だが、少しアレンジしてある(という理解をしている)。
『二十四式』とは、簡単に言うと24の型から出来ているという意味で、通っている教室では毎週二つの型を重点的に練習する。教えてもらったことをすぐ忘れてしまうので、ブログ・ツールを使って記録しておくことにしてみた。このブログに混ぜると読みにくくなりそうなので、独立したブログを立てた。
KUSUMOTO’S BLOG 太極拳分館
…認識不足だった。『ロボット』と『太極拳』、この取り合わせは世界の常識らしい。
・中国初の人型ロボット
・morph3 ・HOAP-1 ・HOPⅡ どうして太極拳なのか。もうちょっと真面目に考えてみると、
A.他の動作よりも太極拳の動きをさせるほうが易しいため
B.太極拳の動作が難しいので、技術力を示すことが出来るため
さて、どちらだろう? 太極拳が身に付くのには少なくとも10年はかかるらしいので異論があるかもしれないが、(このロボット達の行っているであろうレベルでは)やはりAということになるのではないか。太極拳の動きは、人間にとっては日常的な運動感覚を封印しなくてはならないため厄介なものだが、套路(型の練習)では速い動作が無く、バランスをとりながら動くところがロボット向きなのだろう。
ひょっとしたら、ロボットの研究者はみんな太極拳を練習しているのであろうか。朝の通勤中に、職場でラジオ体操をしている人たちを見かけるが、そんな風に白衣を着た大勢の人が太極拳の套路をしている様子を思い浮かべてしまう。
どうも新聞ネタが多いですけど: 10月20日の日刊工業新聞に、『会話や太極拳できます 二本足歩行形ロボ試作 ECL、年末めどに市販』という記事を見つけた。
記事によると、このロボットは本体34cm、1.7Kg。また記事から推察するに、『簡化二四式太極拳』を演舞可能の様子。それにしても、何故に太極拳なのか気になるところだ。やはり健康のためか。
音声認識については、『型』を指示できるだけではない。記事によると、
『ロボットは、話しかけた人の言葉から「阪神」という単語を認識して、阪神タイガースについて話し始め、応援歌を歌い出す設定にした。』(2003年10月20日日刊工業新聞)
琴線に触れるものがありつつも売れ行き具合が気になってしまうが、まあそれはいらぬお節介というものだろう。ちなみに価格は200万円程度になる見通し、とのこと。