ダンスと武術

今日2004年3月17日の朝日新聞に、『「他者」を感じる、身体の声に耳傾ける… ダンサー、武術に熱視線』として、コンテンポラリーダンスの振付家やダンサーが、カポエイラ、中国武術、日本の古武術など、各武術に刺激を受けて取り入れているという記事が載っていた。正直、前衛的なダンスのことはよく分からないのだけれど−−

紹介されている一人山田うんというアーチストは、私の通う太極拳教室でも話題の、最近テレビや書籍でよく登場する古武術家、甲野善紀氏の道場に通っているとのこと。甲野氏の古武術は、太極拳理論にとても近い様でありながら、正反対の様でもあり、とても気になる存在だ。

太極拳は『格闘技』として誕生して当然現在もそうであるが、一般的には『健康体操』というイメージを持たれている。また、『踊り/舞』の様にも見える。何れか一つが正しいというのではなく、太極拳は健康体操であり、格闘技であり、ダンスでもある、ということだと思う。記事中の神戸女学院大学内田樹教授の言葉「武術は身体の感度を上げ、他者が送る微妙な『信号』を五感を超えて受信する力を高める」は太極拳にもよく当てはまり、格闘技と健康体操とダンスの関連性をいみじくも表現している。