石垣島ソルト F. F. 外道戦記(4) 新顔
(続き)
まだ二回しか釣っていないが、どうもエソは浅い砂地の場所に居る様だ。この魚が釣れるということは、岩礁地帯に居る(であろう)イシミーバイは釣れない気がする。少しでも深くて、イシミーバイが居そうなところを探ると手応えが。今度は結構引く。おぉ!居たのだね、と寄せてくると、あれっ?
知らない魚だ。あなたは誰ですか。
そうこうしている内に待ち合わせした人がやってきて、この日の釣りはここまでとなった。先のエソとともに釣った魚を見せたが、「ベラの仲間だね。んー… 逃してあげましょうねー」と言われてしまった。美味しい魚ではないらしい。
旅から帰ってから調べて分ったのだけど、この魚の名は「ミツバモチノウオ」だそうだ。それほど大きくなる魚ではないが、同じモチノウオの仲間には「ナポレオン・フィッシュ」の呼び名で知られる、2mを超すメガネモチノウオがいる。モチノウオはベラ科。ベラというと「外道」(狙っていないのに釣れた魚)の代表という印象であるが、こいつは自分のベラのイメージとはかなり違っている。
(続く)