いつの間にか、汽水域

現在は釣りをするなという看板が立っている近所の川で、一日だけ釣りをして良いことにして親子釣り教室が開かれたと広報に載っていた。子供の頃よく釣りをしたその川の話を書いたとき、『ブラッド・スポーツ −ハサヤンパ河を遡る旅』という小説から題を借りた。小説の内容は関係ないつもりだったのだが…。

この小説を検索すると次の様に紹介されている。

中国奥地に源流を発し、極地地方を通ってニューヨークにまで流れ込む伝説の大河、ハサヤンパ。そこはすばらしい魚の宝庫であり、マストドンやユニコーンまでもが生息していた。少年ランナーは父親のティルカットに連れられて、釣りと狩りのキャンプ旅行にハサヤンパ河を訪れた。マストドンを撃ち倒し、淡水カジキを釣りながら、父子の旅は順調に続くように思えたが、ある苛烈な出会いがハサヤンパ河上流で二人を待ち受けていた…。奇想天外な傑作カルト小説。

このレビューだけ読むと気楽な子供向けファンタジーの様だが、実際には、まるで悪夢の様な世界が展開されて行く。

一方、広報に載っていた記事だが、インターネットでも読めるようになっている。

 ・2004.No.808 11月15日号 23ページ

この川、釣りが制限されている間に『ハサヤンパ』化が進んでいたらしい。釣れた魚がフナやコイやオイカワではなく「カワハゼやボラ、シーバス」だったというのは、にわかには信じ難いのだが…。このままいくと、淡水カジキが釣れる日も来るかもしれない。