ブラッド・スポーツ

なんせ、近頃の国内のニュース(番組)は特に気が滅入るので、テレビのチャンネルをBSに換えると、映ったのはイギリスで狐狩りを禁止する法律が可決されるのを阻止したいデモ隊と警官隊が衝突しているBBCの映像だった。

衝突で怪我人を多く出して議場に反対派が侵入したので、この事件は日本の新聞にも載り、テレビニュースでも取り上げられた。

 ・asahi.comの記事
 ・NHKの記事

狐狩りをしている人が何万人もいるというのも不思議な気がしたが、単なる『趣味』以外に、農業などへの被害を防ぐための『駆除』という目的もある様だ。そうであっても、現在のイギリス国民の大半にとっては狐狩りが残酷な行為と理解されているからこそ、現政権が法律の制定を公約にしているのだろう。

狐(そしてイルカ、クジラなど)に比べると魚類に対する同情が集り難いためか、魚釣りという『残酷な行為』を法律によって禁止しようという話は今のところ聞こえないが、将来にわたって安泰だという保証はないと思う。 

私が子供の頃に釣りをした川には今、釣り禁止の看板が立つ。善良なる大人らの考えのもと「川に親しもう」というスローガンを掲げて錦鯉などを放流した。丸々とした鯉達が底を真っ平らに均された浅い川を背びれを出して泳いではいるが、子供達の姿はそこにはない。