カンテレ 1

先月の始め、「カンテレ」という楽器の演奏者のCDを注文した。そのCDの発売は10日で、届くのにはまだ暫く日にちがあった。そこで届くまでの間に「カンテレ」についてちょっと勉強しておこうと、『フィンランドの神話伝説』という本を借りて来て読むことにした。

カンテレ。関テレではない。(ツンデレでもない。)カンテレはの琴の様なフィンランドの楽器で、彼の地の神話の中では「ワイナモイネン」という英雄が創ったとされている。最初は怪魚の骨で作り、それを海の底深くに落としたため木材で作り直す。この楽器をワイナモイネンが弾くと不思議な力を発揮する。

 ・Wikipedia カンテレ

このワイナモイネンだが、誕生の話以外は老人として描かれており(追記:母親のお腹の中にとても長い間居たため、産まれたときには既に老人の風貌だったらしい)、彼方此方で求婚してはことごとく断られ、最後には新しい英雄が出現したことによって居場所がなくなり海の彼方に去っていくという、うっかり「一緒に酒でも飲みませんか」と声をかけてしまいようなキャラの「英雄」である。しかし、けっして気の弱い良い人ではなく、富を生み出す魔法の臼を他国に略奪しに行ったり、嫁を得るために友人を騙して利用したり。ワイナモイネンをはじめとする「英雄」たちにいつも酷い目に遭わされる敵のポーヨラ(ラップランド)の人たちの方が気の毒である。

そんなワイナモイネンが創り出した魔の竪琴「カンテレ」の音色の話は次回の講釈で ———

(つづく)