ジンクス

今シーズン二回目の釣行。先回の川から峠を越えた、日本海側に注ぐ川で釣る。前にも一度挑んだことがあったが釣れなかった。今回はその支流に行った。

家を出てすぐに、デジカメを忘れたことに気が付いた。カメラを忘れると証拠写真が撮れない。「証拠写真」は、良い釣りをしたことを人に信じてもらうためのものではない。自己満足というのとも、ちょっと違う。何か写真でも撮っておかないと、自分は本当に魚を釣ったのか、実際に釣りをしていたのか、ほんの少しでも時間が経過するとその実感が急激に曖昧になって来るのだ。こうやって書くと何やら記憶障害みたいだが、釣りをしているときにあまり能動的に意思決定していないと言うか、大して何も考えていないのが理由じゃないかなと思う。(うーん、大丈夫かな。)

でも、引き返したりはしない。以前、デジカメを忘れたときに大きな魚が釣れたことがあり(上記の理由で詳細は忘却の彼方)、それ以来デジカメを忘れると「お、今日は行けるんじゃないの?」と期待が高まるである。わざとデジカメを置いて行くと忘れたことにならず、実際不便でもあるので、「靴を左足から履くとホームラン」みたいなものとは違って毎回実行するわけにはいかないのが難。

その結果どうなったかというと験担ぎのご利益か「初日」はクリア、大漁ではないが釣果は合計5匹で、まあまあ。ここはヤマメ圏のはずだが、釣れた魚がアマゴっぽいところはご愛嬌。

このジンクスが自分の中で続いているのは、都合の悪いことを優先的に忘れるからに違いない。カメラを忘れても、良い釣りが出来ないこともあった…気がする。人は信じたいことだけを信じる。(ただし、覚えていられれば。)