森のお母さん
前から目を付けていた『地球遺産 巨樹バオバブ』を図書館でやっと借りることが出来た。いやいや、なかなか面白かった。
バオバブには、マダガスカル島に8種、アフリカ大陸とアーストラリア大陸に1種づつの、10種類あるとのこと。オーストラリアのバオバブ『グレゴリー』は、遥か昔にマダガスカルから種がインド洋を渡って流れ着き、独自に進化したものと考えられるのだそうだ。
『星の王子さま』ですっかり悪者にされたバオバブだが、地球に生えているものはとても役に立っているんだそうな。樹皮を道具などの材料にしたり、果肉や若葉は食用に。種からは油が採れる。そして、日本の巨樹がそうであるように、バオバブは神様でもある。かなり「尽くすタイプ」の神様だね。マダガスカルではバオバブを、親しみを込めて「レニアラ(森のお母さん)」と呼ぶことが多いらしい。
「バオバブを日本で育ててみよう」というページがあって、実はここが一番気になっていた。バオバブの種は動物に食べられることで発芽の仕組みがはたらきだす様になっているらしく、その辺をエミュレートしてやらないと、ただ蒔いただけでは発芽しないのだそうだ。種はインターネット通販で手に入る様だが、どこのどんな種類のバオバブなのか書いてないんだよね。どこかに種の良い入手先がないものか。屋外では日本の冬は越せないらしいので鉢植えになるけど、それこそ、「星の王子さま」状態になりそうな……。