リトライ

今年のウクレレ教室の夏の演奏会は人が増え過ぎて入りきらなくなったため、会場が変わった。キャパが大きくなったことで一段と来る人が増えて、結局百人くらいになった。演奏者も増えているが、会場を押えてある時間は(たぶん)長くなっていないので、「巻きで次々弾く様に」という指令が出ていた。

今回は演奏する曲(“How Insensitive”)の仕上げに苦労して直前までかかり、弾き込みが不十分で、人前で演奏する機会も持てなかった。加えて、当日午前中に用事が入っていて、復習う時間が取れないまま会場入りすることになってしまった。それでもちゃんと弾けるつもりだったが、プレッシャーに負けて途中で止まってしまう。クラッシュ率50%の法則はいまだ健在だ。(早く葬りたいが。)

こんなとき、いつもなら悶々としたまま次のチャンスまで半年間待たなくてはならないのが、今年は昼間や日曜日に演奏会に来られない人のために、次の金曜の夜に第二の演奏会が予定されていた。交友があっても演奏を聴いたことがない人や、まだ会ったことのない人の演奏を聽きに行くだけのつもりだったこの会を、再挑戦の場に利用させてもらう。

追加の練習日はほんの数日しかない上に親戚関係の急用が入って、弾き込み不足を解消することは出来なかったが、楽譜上の何処を弾いているかを把握することに重点を置いて練習する。こんな短期間では実力は上げられないので、あとは自分の舵を失わない様にすることぐらいしかない。

当日、会社から会場に行く前に何度か復習う。今度の会場は慣れたところだし、一般客はほとんど居なくて顔見知りの奏者ばかり。前回より相当条件が楽になり、二回目ということもあって、今度は止まることなく弾くことが出来た。演奏自体の出来は良いとは言えなかったけど。観客百人のときと条件に差があり過ぎて、これでリカバリしたと言えるかは、ちょっとあれだけども、まぁ再挑戦の機会が有ってよかった。

それにしても、自分よりレッスン期間が短い人達も百人の前でちゃんと弾いているんだから大したもんだと思う。度胸の差だね。