HD 410SL レストア

昔、最初に SENNHEISER (ゼンハイザー)の HD 410SL を買って貰って以来、ヘッドフォンは(iPod などに付属品で付いてきたのは除き)SENNHEISER を使っている。特別の拘りがあるという訳でもないが、聴き慣れた音の安心感、今まで使っていたという親近感、それと、チープだけどちょっと楽しい変なデザインに惹かれて、ついついこのメーカーの製品を選んでしまうのだ。

HD 410SL は軽量で、スポンジ剥き出しのイヤーパッドのソフトな装着感がなかなか良かったのだが、このスポンジがドロドロに溶けてしまったのと、信号線の取り付けの付け根が折れ、接触が悪くて音が途切れがちになってしまって他のに換えた。それでも何となく捨てられずに、不使用品入れに入れっぱなしになっていた。(←基本的に、物が捨てられない)

数日前、「直そう」という気持ちが急激に高まって、ネットで調べていたら面白いページに辿りついた。

 ・HD414SL スポンジ工作

実は自分もイヤーパッドを自作して付けていたこともあったが、この様な本物に近い恰好良いものじゃなかった。真似してみるかな、でもスポンジを綺麗に加工するのは難しいんだよなと思って、もうちょっと調べていたら、色はオリジナルと同じ黄色ではないものの、HD 410SL にも取り付けることが出来る黒のイヤーパッド(033175)があることが分った。しかもそれは国内の通販サイトで買うことが出来た。(そこでは、HD 410SLに取り付けられるとは書いてない。)民生品で、製品の販売終了から 22年経っても保守部品が手に入るとは、さすがドイツ・メーカー。

折れた信号線の取り付け部は接着剤が効かない材質だったので、フライを作るための糸(タイイング・スレッド)で巻いてからヘッドセメントを塗って固めた。とりあえずはこれで良さそう。

久し振りに HD 410SL で音楽を聴いた感想は「別に、高音質というものじゃ無いな」という感じで。昔はオーディオ製品は高かったから良い値段したけど、高級品といえるクラスではなかったし、まぁこんなものかなと思ったが、他のヘッドフォン・ジャックに刺してみたら最初より結構良かった。どうも、ヘッドフォン・アンプ部のドライブ能力が低いと駄目らしい。

真っ黒でまだ見慣れないけど、復活した HD 410SL 。これに味を占めて、次に使っていたヘッドフォンも直せないものかと……。