薮を突いて蛇を出す
20年近く前に組み立てた 6B4G
真空管アンプに久しぶりに火を入れたら、時々割と大きなノイズが出る。内部の配線の回し方を変えたら直らんかなとあれこれやっているうちに、今度は正常に動作しなくなってしまった。LR共にボリューム一杯でも出力があまり上がらず、しかも歪んでいる。夜な夜な何日も直そうと試みたが成果無しで、これならノイズが出ている状態のままで良かった。薮蛇である。

図書館や本屋で、真空管アンプの本のトラブル・シューティングの項を読んでみたが、当てはまる現象に対するアドバイスは「回路の各場所が動作点電位になっているか確認せよ」という様なことぐらいしか書いていない。グランドしか触っていないのに、動作点電位が異常でも、どうやって直せというのだと思いながらもテスターで調べていたら……。当たると音が大きくなる場所を発見。ハンダ割れで接触不良が起きていた。こんな所を触った覚えはないのだが、線が引っ張られたりして、少しの力で割れたのかも。
やっとスタート地点に戻って来ただけでノイズ問題の追求はやっていないが、今はもう「時々ノイズが乗ったって、父ちゃんはお前が鳴ってくれるだけで」という気分。快気祝いに
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で何か買うか。
とても久しぶりに内部を見たが、結構酷い結線である。本当にこれで良く鳴っているわ。使用している真空管は今ではもう入手が難しいものがあり、本格的に調子が悪くなったら、ケースとトランス類を流用してまったく別のアンプに造り直さないといけないだろう。もっとも、そんな手間をかけなくても、アンプなんて今日日2万も出せば買うことが出来る。本当に真空管アンプに意味があるのか、検証用に一つ買って同じスピーカーで試してみるのも良いかな。