REXホテルの朝食

もうすぐベトナムに旅立つ人と、レックスホテルで食べた朝食は美味かったという話をしていて、いろいろ思い出してきた。

もう何年も前のことで今どうなのかは分からないが、レックスの朝食はベトナムと欧米風のものが一杯あるビュッフェ・スタイルで、ベトナムの料理や果物を少しずつ、いろいろ楽しめた。米食の国だし、中国の隣でその影響が強いから、お粥や麺類、餅など、日本食や中華に馴染んだ日本人にはそんなに違和感がない。

中でもお粥が気に入って、スープに近い感じの粥を食べていたのだけど、二日目にどうもそれは本来の『姿』ではないという事に気が付いた。他の宿泊客より朝が遅かったので、ほとんど米が残っていなかったのだ。ま、美味しかったから良いんだけどさ。

さて他には何を食べようかなと、うろうろしていると、随分と(横向きに)恰幅のいい欧米人のオバさんが、薄いトースト一枚とミルクを持って歩いていた。彼らにとっては、トーストやオレンジ・ジュース、オムレツといったもの以外は手を出し難いのだろう。美味いもの一杯なのに、わざわざそんなものを…。典型的な西洋コンプレックスの日本人である私も、この時ばかりは憐憫の眼差しを注がずにはいられなかった。


REXホテルの朝