テネシーワルツ 2
(前回)
この曲は特に好きだった訳ではなくて、実のところはよく知らなかった。それが、いわば「成り行き」で弾くことになったので、演奏に適した楽譜を探したり、いろいろな人のバージョン聴いてみた。結果、親しみを持つ曲がまた一つ増えることになった。
先ず自分にとって意外だったのは、この曲が非常に多くの人(私以外の日本人にとっても)に親しまれていることだった。日本で知名度が高いのは、江利チエミがこの歌でデビューして大ヒットしたこともあるらしい。
テネシーワルツは簡単に言うと、友人に自分の恋人を紹介したら奪われてしまった、という悲しい内容の歌である。
・Tennessee
Waltz
歌詞
この歌詞で面白いと思うのは、「恋人とテネシーワルツを踊っていた」という箇所や、「あの夜、演奏されていたあの美しいテネシーワルツ」と、テネシーワルツという歌の中に「テネシーワルツ」自体が登場することだ。まるで、
“GNU”とは、“GNU is Not UNIX”の略である。
という再帰的定義みたいな構造になっている。
(つづく)